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2017.5.31

From VIS

2017年度 新入社員研修【ハマイチ】ー2日目ー

2日目はいよいよ浜名湖を歩いて一周します。今までのビワイチからハマイチに変わった大きな点は「歩く」こと。歩幅を合わせ、顔を合わせ、時間を共有し、重ねていく言葉たちが、だんだんと彼らの関係を変えていきます。さぁ、ドラマティックな2日目のスタートです。

二日目浜名湖一周研修

AM5:45
ロビーに全チーム集合です。
順調に進めば約33kmの道のりですが、今まで経験したことのない距離に底知れぬ不安と、皆と共に挑めるという高揚感が入り混じっているのでしょう。眠たい目をこすりながらも、どこか皆気持ちが高ぶっている様子。スタートの順番決めのじゃんけんでも、一喜一憂です。

地図とコンパスを片手に未知への挑戦

さぁ、いよいよスタート。
与えられたのは、地図とコンパスとフォトスポット資料のみ。携帯は使用禁止です。いつもはネットを使えば自動的に進む道を案内してもらえていましたが、頼れるものは不慣れな地図という紙一枚と使い方のわからないコンパス。でもチームメンバーという心強い味方がいる、それだけで足取りも力強くなります。

自分の意見を伝える勇気

スタートして5分。早速正規ルートとは逆方向を進むチームが。
目に見えたものを信じて進んでしまいましたが、まさかルートから外れているとは思いもよりませんでした。目に見えているものが全てではないんですね。歩みを進めているうちに次第にリーダーが異変に気づきました。でもなかなかハッキリと言い出せないリーダー。みんなが正しいと信じている事に対して「違うと思う」と異議を唱える事はかなり勇気がいるのです。
「地図を見せて。」
「どっちが北?」
「どの方向に進んでいなきゃいけないの?」
少しずつ疑問が確信に変わっていき、ようやくチームメンバーで立ち止まることができました。
地図とコンパスを片手にルートを再確認。

『この道、間違ってる・・・』

気づいた瞬間に集まるメンバー。ピンチこそ力を合わせる時です。
正しい道がわかれば、後は歩みを進めていくのみ。

揚がる歓声の度に強くなる絆

今回初めて取り入れたのは、「フォトスポット」
ハマイチを周っている間に見かけるであろう建物や看板などの写真資料を事前に渡され、ひよこたちは浜名湖を一周しつつも資料内にある写真を見つけ出していくのです。
ただ歩くだけではなく、周りにも目を配る必要がある今回の新しい取り組み。
意外と見過ごしてしまう事も多く、なかなか思うように見つけられません。
ここで活躍するのは「フォト」を任されたメンバー。事前資料を穴が開くほど見て、歩きながら周りを確認。
苦労しながら探すからなのか、フォトスポットの目印を見つけた瞬間は宝物を探し当てられたように歓声があがります。
フォトスポット前での写真は喜びの笑顔も一入。

自分と周りと丁寧に向き合う

AM10:00
ログポイント。今回も2時間に一度のペースでログポイントを設けています。自分とメンバーの振り返りの時間です。
「自分の役割で良かった点・反省点」
「チーム内での輝いていた人」
自分はチームにどんなことが貢献できたんだろう、もっとできることがあったのではないか。
あの子はチームメンバーにこんな働きかけをしてくれていた、こんな姿が素晴らしかった。
一回一回丁寧に見つめなおすことで、改めて自分の役割を再認識することができ、自然と責任感が芽生えます。
また同時にメンバーの知らなかった新しい姿を知ることができ、またひとつ自分の同期のことが好きになったり。
自分の気持ちを振り返ることは、仕事においても人生においてもとても重要なアクションです。
どう自分と周りと向き合っていくのか、そんなスキルもログポイントで養っていくのです。
まだまだ道のりは長い。
自分自身を鼓舞して、再出発です。

究極の境地だったからこそ出てきた本音

AM11:00
歩き始めて約5時間経過。軽かった足取りが次第に重くなり、絶えなかった笑い声がだんだんと聞こえなくなってきました。ただただ”歩く”をこなしているような時間が過ぎていきます。
ムードメーカーの役割を任されたメンバーがその空気を察し、レクレーションをスタートさせました。
それを好機に、ぽつりぽつりと会話が生まれだんだんと会話が広がっていきます。気がつけば歩き始めの頃には話題にもあがらなかったような最近の悩みや本音が垣間見えてくるように。一人の話をチームメンバー全員で耳を傾け、受け止め、どうしたらいいか考えていく・・・そんな姿は最初には見えなかった一体感を感じさせるものがありました。

念願のご褒美、鰻

AM11:50
遂に、念願の鰻屋さんに到着です。この鰻屋さんを目掛けて歩き続けた午前中。最後の方は「鰻屋さんまで頑張ろう」が合言葉のようになっていました。看板が目に入った瞬間に嬉しさのあまり走り出すメンバーたち。さっきまでは足も痛くて身体も重かったはずなのに不思議と力が沸いてきます。

苦労したからこそ味わえる最高の一口

ご褒美の鰻丼で英気を養います。それまでの苦労もあって、最初の一口は信じられないくらい身体に染み渡っていきます。じわじわ力が湧いてくる感覚とはこのこと。体力の限界、もう歩けない、すごく疲れた・・・だからこそ今まで普通に食べてきた鰻とは全然違う味がする。それは単に鰻そのものの味だけではなく、これまで歩ききったという充実感の味も含まれているのだと思います。
お腹も満たされたメンバーの中には座敷で一眠りする子も・・・。ゆっくり体力も回復させていきます。

穏やかな時間が新たな関係性を創りだす

午後からは遊覧船に揺られ、浜名湖を横断。
歩いている間は前へ進むことに夢中でしたが、遊覧船に乗っている間は心地よい風に吹かれながら、同期との穏やかな時間を過ごします。自然と心も綻び、笑顔も増え、気づけば同期同士でメンバーの良い所を叫びあっていたり。午前中の時間を一緒に歩いていただけでも、同期のことを一人の人として深く知るだけでなく、尊重・尊敬できる存在としてまで関係が変わっていました。

気持ちを切り替え、再スタート

PM1:30
港に着いた後は、再スタートです。
掛け声をかけて気合を入れます。

午前に比べて地図の見方にも、コンパスの使い方にも慣れてきました。ナビゲーターがコンパス片手にしっかり道をアテンドしていきます。
リーダーはチーム全体を統率し、遅れているメンバーはいないか?他の通行人の方の邪魔にはなっていないか?逐一確認。各々の役割をきちんと果たしていきます。

困難に全員で立ち向かう

PM2:30
それまで順調に進めていた歩みが急に止まります。
「道が、違うかもしれない。」
ナビゲーターの声を受けて、チームメンバー全員で地図を覗き込みます。
与えられた役割はありますが、一人だけでその役割を果たすわけではありません。全員が各々の役割に対して当事者意識を持って向き合います。立ちはだかる困難に対して、全員で乗り越えていきます。

「ごめんね、道間違えちゃって・・・」

そう呟くナビゲーターにメンバーは口を揃えて言います。

「ごめんね、じゃないよ!全然悪くないよ!」
「案内してくれてありがとうだよ!」
「大丈夫、大丈夫!」

何が起きても誰も誰かのせいにしたりはしません。みんながみんなの存在に感謝し合っていました。
さて、今はどこにいるのかな・・・?

正しく進むことが正じゃない

経つ時間と比例して少しずつなくなっていく体力。だんだんと重くなる足取り。迷ったことも相まってゴールがなかなか見えず、あとどれくらいの距離歩かなくてはいけなのかわからなくなり気力が薄れていきます。
でも確実に最初よりもみんなで話し合って決めることが増えていました。どこの道を右に曲がるのか、いつまで真っ直ぐ進み続けるのか、予期せぬ分かれ道はどちらに進むのか・・・なにか問題が起きた時には、必ずみんなで力を合わせて立ち向かい乗り越えていくようになっていたのです。
失ったものとは裏腹に、得た絆はとても大きなものでした。

溢れる”ありがとう”の言葉

最後のログポイント。
想い想いの言葉を綴っていきます。本当は毎回全員に「Special Thanks」を送りたいところですが、その中でもこの期間一番輝いてたメンバーへ送ります。

「チームをひっぱっていってくれてありがとう。」
「常に笑顔で声かけをしてくれてありがとう。」
「辛そうでも一生懸命歩いてくれてありがとう。」
「体調を気にかけてくれてありがとう。」

ログシートはたくさんの”ありがとう”で溢れかえっていました。

坂道の先に見えるゴール

PM4:30
遂に、ゴールのエクシブが見えました。喜び勇んで駆け込んでいくメンバーたち。迷ったチームもありましたが、無事約11時間に渡る浜名湖一週が終わりを迎えようとしています。エクシブの坂を駆け上がりながら様々な思いが巡ります。出発したことが同じ日とは思えないくらい長く、濃い一日でした。
坂を上がるその表情は疲労の色は見えつつも、どこか満足げで、自信と喜びに満ち溢れているような表情でした。たった数時間前に通ったエクシブの坂ですが、あの時からは想像もつかないくらい人としてチームとして成長したメンバーたちの目には、きっと行きとは全然違う景色が見えたことでしょう。
ここを上りきれば、いよいよハマイチ研修も終わりです。

寂しさの裏に見える充実感

「あー、遂に終わっちゃうんだぁ。」

研修の終わりが見え、メンバーから零れた言葉でした。
初めて見る地図、触ったことのないコンパス、33キロという果てしなく思える距離。最初は辛く長い研修になるのではないかと、途方もない気持ちもあったかもしれません。途中はもうこれ以上歩けないと、投げ出したくなった時もあったことでしょう。でも終わる頃には「終わるのが寂しい」、そんな言葉が溢れ出てしまうくらい充実した時間を過ごすことができました。


ハマイチ研修で得たものとは

座学から始まり、浜名湖を歩いて一周するという二日間に渡る『ハマイチ』研修。
メンバーたちがハマイチ研修から得たものはなんでしょうか。

ーどんな困難に出会ったとしてもその状況からどうすれば達成できるか、そこから最善の方法を考え抜き前へ進むこと。
ーできるかできないかではなく、どうすればやれるかを考える大切さ。
ー自分一人では出来ないことも、チームであれば成し遂げられるということ。
ー周りに助けられながら前へ進んでいるということを忘れずに、常に感謝の気持ちをもつこと。

実際にメンバーからあがってきた言葉たちです。
この二日間でひよこ達は「仲間」がいる強さを知り、その存在の有難みを感じ、共に乗り越えていく達成感を味わうことができました。
ひとつ大きくなったひよこ達。これから先、きっとまた壁にぶつかる日もでてくるでしょう。
でもきっとこの研修を思い出して、必ず乗り越えていってくれると思います。立派なPM・CRを目指して、ひよこ達はまた現場に戻っていくのでした。